俺の妹が可愛すぎて。


全然意味がわからなくて茫然としていると……

〜♪

ポケットの中の携帯が鳴る。


メールを知らせる音に携帯の画面をタッチすると、それは晴からのメールだった。



【差出人:松丘 晴

ざんねーん♪
ここ、掃除用品庫だから外鍵だよーん♪

いつまで経ってもグズちゃんだから、
わざわざこっちが二人きりにさせて
あげてんだから、告れよ!!

これは透子から協力してくれって 言われたんだ。
透子にも礼言うようにっ!!

10分後にカギ開けにいくから!

あとで恋バナ訊かせてね♪( ̄▽ ̄)】



「……マジかよ……」


晴がずっと変なテンションだったのも、

コーラ大量買いも、

わざと振って床をコーラまみれにしたことも、

俺をここに誘導したのも、


……全部、罠だった。


俺が優花にちゃんと、
自分の気持ちを言う為のー。



しかも、透子が協力してほしいって晴たちに頼むなんて……。



騙されたような…なんというか……

不思議な気持ちだった。



「……ゆ、ユキちゃん…?……どうしたの…?」


ドアに頭をつけて下を向いていた俺に、優花が不思議そうに訊いた。


ってか、そもそも優花だってなんでここにいるんだろう。



「……え、あぁ……なんか…誤ってカギ閉まっちゃったみたいで……。……晴たちがカギ取りに行ってくれるって……」

「……そうなんだ」

「……ってか、優花なんでここにいんの?」

「…え、あ…さっき、透子ちゃんがコンタクトレンズ落として踏んで割っちゃったっていうから、脱衣所だし、そのままだったら危ないかと思ってホウキとチリトリ取りに来たの」


……優花も騙されてる。

……透子、コンタクトじゃねぇし。



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