俺の妹が可愛すぎて。


学校に着くと、下駄箱近くにある掲示板に早速クラス表が張り出されていて、たくさんの生徒が群がっていた。

俺らの中で一番乗りにそこへ走って行ったのは、やっぱり晴だった。

晴から解放された優花に、俺はようやく声をかけることが出来た。


「ごめんな、アイツうるさくて。」


あと、バカでアホというのも付け足したい。


「ううん。ユキちゃんの友達、楽しくて優しい人ばかりだね。荒川さんも美人で優しいし。」


そう笑って言う優花は、嘘なんかついていないってわかった。

だから、晴に対しても好印象なんだなって思ったら、なんかやっぱ複雑…。


「おっしゃぁっ!!」


突然、大声が聴こえて俺ら三人は一斉に声の方へ視線を向ける。

いや、俺らだけじゃなくて周りにいた生徒がビックリしていた。


もちろん、声の主は晴。


晴は、そう大声で叫ぶと満面の笑みで俺らの方へ激走してくる。


「なんだよ、でっけぇ声出して…。」

「……今日の晴、なんか超ウザい。あ、いつもか。」

「最高のクラスだっ!!」


ボソッと呟いた透子を無視して、晴が息を切らしながらそう言う。


「なに、どうなってんの?」

「聞いて驚くなよ。

俺ら、全員一緒のクラス!!
二年B組だっ!!」

「嘘〜!凄〜い♪」


そう一番に喜んだのは優花で、なぜか晴と手と手を繋いで喜んでいる。


馴れ馴れしく手繋いでんじゃねぇよ、晴。

調子乗りすぎ。


と、若干イラついたのは晴には秘密。


< 48 / 315 >

この作品をシェア

pagetop