俺の妹が可愛すぎて。
隣の席の優花をチラッと見ると、何事もなかったかのように、一生懸命授業のノートをとっていた。
だから、俺はこっそり優花から預かった手紙をそっと開いた。
『風馬、サッカー部入部おめでと♪風馬嬉しそうだったね♪
試合、あたしも観に行ってもいい?』
綺麗な字で書かれた優花の文字。
こんな綺麗な字書くんだ〜と、初めて優花の字を見て、俺も返事を書いて、優花の机にそっと置いた。
『おう!俺も見学になるから、一緒に応援しようぜ!』
優花の字に比べたら、だいぶ汚い字。
そして、また優花から返事が来た。
『実は、あたしね。サッカー部のマネージャーになろうかなって悩んでるの。
とーこちゃんにも一人じゃ大変だから手伝ってって言われてるんだ〜。』
その返事に思わず優花を見ると優花もこっちをチラッと見て目が合う。
(マジ?)
口パクでそう訊くと、優花はコクンと頷いた。
そりゃ優花がマネージャーになってくれれば、授業でも部活でも家でも一日中優花を見ていられる。
普通だったら、めちゃくちゃ嬉しいけど……
これ以上優花を好きになっていくことが怖かった。
自分の気持ちがセーブ出来なさそうでーーー。
でも、違う……。
俺は首を横に振って、邪魔する概念を振り払う。
違う、違う……
俺は晴を応援する……そう決めたんだ。
優花がサッカー部マネージャーになったら、晴にとっては好都合。
優花と晴の距離をもっと、縮められる。
『マジ?!透子も助かるよ!
その試合で、透子の活動見学してみたら?俺もわかるところは説明するよ!』
そう優花に返事をすると、
(ありがと♪)って、優花が口パクで俺に返事をした。
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