あなたが作るおいしいごはん【完】

昨日は入院で入れなかったから

髪も体も隅々まで綺麗に洗って

シャワーで一気に流す。


…ふう…いい香り。

彼が入れてくれた

バラの入浴剤が入った

ピンク色のお風呂は

本当にいい香りで

湯加減もちょうど良くて気持ちいい。

血行が良くなり

寝起きだった頭も視界も

さえてくるようだった。

「…ふぅ…スッキリした。
気持ち良かった。」

私はバスルームの扉を開けると

用意して貰っていた

バスタオルで水分を拭きながら

胸から下半身を隠すように巻きつけ

もう一つのフェイスサイズのタオルで

髪を拭きながら

ドライヤーを取ろうと思い

ふと洗面所の鏡に視線を向けた時

「………えっ。」

私は鏡に映る自分の両肩にハッとして

鏡に近づいてもう一度凝視した。


入院中にパジャマに着替えた時

自分の角度からは

チラリとしか見えていなかったけど

私の両肩は

かなり鬱血された箇所が広くなって

一部は青紫色になっていた。

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