あなたが作るおいしいごはん【完】

…この人は本当に優しい。

理性を保ちながらも

私の体の事を気にしてくれている。

でも…もう…私の想いは止められない。


私は大胆にも

彼の体にそっとキスを落とすと

ビクンと反応した彼に囁いた。


「…約束を破ってもいい。
神に仏に背いてもいい。
無理やりでもいい。
私が……あなたを許すから
体は平気だから
あなたが前に私に言ってた
『食材に色んな調理法や
食べ方があるように…。』みたいに
あなたのやり方で
私を…抱いて…欲しい。
あの嫌な出来事を忘れさせて欲しい。

…キスもハジメテも
私は絶対に…和亮さんがいいって
ずっと思ってたから…。
あなたじゃないと…嫌だったから
だから、残った力で私は抵抗した。
自分の体を…あなたの為だけに
……絶対に…守りたかった。

…だから…お願い…。
私を抱いて…忘れさせて…!!

…お腹いっぱいになるまで
私をあなたの愛で満たして!!」


そう言い終えた瞬間

『…そんなに煽られたら
もう…欲しい気持ちが抑えられない。
痛かったらごめん…。』

と突然体勢を変えられ

お姫さま抱っこをされた私は

『…俺の部屋に連れて行く。』

とソファーから立ち上がった彼の

部屋兼寝室へと連れて行かれた。



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