あなたが作るおいしいごはん【完】

『…それに…前にも話したけど
萌絵ちゃんのアルバイトの件を
先生からお願いされた時
萌絵ちゃんを心から大切に想って
ひっしに頭を下げる先生に
私達夫婦は本当に感動したんだから
こんなに愛されてる女の子に
是非会ってみたくなったのは
確かなんだから…。

だから、そんな泣かないで
まずは検査薬で調べて
先生と2人で病院行って
喜びを分かち合いなさいよ!!』

その言葉に

「……はい…そうして…みます。」

私は涙を拭って答えると

『…そうよ…そうしなさい。
本当にもう今日は
あがっていいから帰りなさい。

まだ私から旦那に言う事はしないから
…萌絵ちゃんが先生に話したのを
確認してから
来週からのシフトの件については
先生も交えて話し合いしましょ。』

レナさんはそう言って

『…ほらほら。』と

私に帰宅を促した。



その後お店を出た私は

ドラッグストアに寄って

初めて妊娠検査薬を購入して

マンションへと帰宅した途端

再び吐き気を感じた私は

口元を抑えて洗面所へと駆け込んだ。









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