あなたが作るおいしいごはん【完】

「……はぁっ。」

洗面所に洗い場に手をついて

大きく肩を上下させた。

…気持ち悪い…しんどい。

口をゆすいでうがいした後

その場に座り込んだ私は

暫くの間ボーッとした後

思い出したように

ドラッグストアで一緒に購入した

ペットボトルのミネラルウォーターを

少しずつ口に含み、バッグから

購入した妊娠検査薬の箱を手に取った。

「……。」

自分にはまだ

縁がないと思っていたモノ。

必要になるとは思わなかったけど

今の私は知りたい。

知らないといけない。

判定結果がどうなのかを確かめたい。


箱を開けて1袋を取り出すと

ドキドキしながら

シルバーのパッケージを開けて

中身を取り出した私は

箱に記載されてある説明を読んだ。


…中央に判定を示す小さな穴がある。

陽性なら赤の縦線が浮かびあがるらしい。

さっきのしんどさで

スタスタ立ち歩く気力もない私は

四つん這いになりながら

やっとの事でトイレに入ると

……検査薬による妊娠検査を

私は早速実行した。


中央の小さな穴が結果を知らせる。

ドキドキする短いようで長い1〜2分間。

私はゴクリと唾を飲み込んだ。


その結果は…。


……妊娠を証明する“陽性反応”だった。

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