あなたが作るおいしいごはん【完】

***

「…まさか、父が
ミレイさんのお腹の赤ちゃんの
父親だなんて、想いもしなかった。」

数時間後

マンションへ帰ってきた私達は

お風呂へ一緒に入った後

リビングで彼と

《ノンカフェイン茶》を飲みながら

たくさん会話をしていた。



あの後すぐ彼がスタジオへ戻り

ミレイさんから中学生の時

父のプロデュースするお店で

【職場体験学習】に行った際に

お店へチェックに訪れていた

父と偶然出会う事になり

親切にして貰えた事が嬉しかった

ミレイさんが恋心を抱いてしまった。

父は当時32歳で

別れた私の母親と結婚していて

私もうまれていたから

最初から好きになっても

仕方のない人だったにも拘らず

ミレイさんは忘れられなくて

とうとう父に告白した。

しかし、当然受け入れて貰えず

その後ミレイさんは成人してから

バツイチになった父に

もう一度告白をして

食事友達関係に昇格はしたものの

恋人には見られないと言われたとの事。

それでも諦められなくて

長年報われない片想いを

していた事を聞かされた。




< 243 / 290 >

この作品をシェア

pagetop