あなたが作るおいしいごはん【完】
『…萌絵…泣かないで。
どう?気に入ってくれた?』
彼が私の涙を拭ってくれる。
涙で頷く事しか出来ない私に
『…俺の口からもう一度言うよ。
20歳の誕生日おめでとう。
浅倉萌絵さん。
あなたをこれからも一生愛してるから
………俺と結婚して下さい。』
彼は言葉に込めて
もう一度私にプロポーズをしてくれた。
私は彼の胸に顔を埋めると
『…和亮さん、よろしくお願いします。
あなたのつくるおいしいご飯を
私は永遠に食べたいです。』
と、プロポーズの返事に答えた。
彼は愛おしそうに
『…ああ、食べさせてあげるよ。
俺を好きになってくれて
ありがとう。
もう絶対に……一生離さないよ。
最初は政略結婚だったけど
今は恋愛結婚だと思ってる。
………絶対に幸せになろうな。』
と、囁きながら
そっと私を抱き締めてくれた。