神楽弥戦記~黎明の旅
「神楽弥男命よ。いつ発つのだ。」
「暗くなる前に山から下ります」
桜炎男命はさびしそうにした。
孫と別れるのは誰も辛いのである。
「神楽弥男命、渡したいものがあとひとつだけある。宮の横の小屋から、真っ白の虎を連れてきた 「こいつは、大陸にある夏王朝という大国に住む狛天真君という神からもらった白虎という虎だ。空を駆けることもできるからうまよりも良い」
「有り難く、頂戴致します。」
「ただし、高貴な霊獣だから、普通の人間が触ると、弱るかもしれんから、気をつけてな」
「はい、わかりました」
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