純愛関係図―It is not love―
――昼休み。
丁度いい冷たさの風が、頬をくすぐる。
屋上で、私は結月とランチしていた。
「ねぇ…茜」
ミートボールを口にしようとしていた私に、結月は言った。
「眞田くんって、好きな人いるのかな…?」
そう聞いてきた結月の表情は、まさに“恋する乙女”で。
私は、唇を噛み締めた。
「…さぁ?どうなんだろうね」
わかんないよ、そんなの…。
わかってたら、こんな辛い想いしてないはずだもん…っ。
「もうね、好きすぎて苦しいの」
胸元で両手を合わせてギュッと握る結月。
苦しい…?
そんなの、私のほうが苦しいよ。