純愛関係図―It is not love―




 胸の痛みが徐々になくなっていく。


 ふわりふわりと、優しい温かさが心の中に広がっていく。



 …こういうところが好きなんだ。




 眞田くんの真っ直ぐな一途さと、温かな優しさが。






「ごめん。まだ俺、茜のこと…好きだから。中途半端な気持ちでは付き合えない」





 もう一度「ごめん」と言って、頭を下げた。


 いつでも一直線で相手のことを考えてくれて。


 その優しさが、言葉から伝わってくる。





「謝らないで?顔を上げて?
 いきなり告白してごめんね。

 でも、あたし諦めないからね。あたしの想いも、諦めようとして諦められるくらい小さくないから」





 こんなに強くなれたのも、全て…あなたがいたから。

 眞田くんを好きになったからだよ。






「お互い、片思いだな」



「そうだね」






 あたしたちは小さく笑いあった。





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