純愛関係図―It is not love―




 嫌われたくない。


 好きになって。




 わがままだってわかってるけど、全てわかってるけど、

 止まらないんだ。君への想いが。





「あたしを茜だと思ってもいいから。あたしは…眞田くんの涙より笑顔が見たいの!」





 無意識に、あたしは眞田くんを優しく抱きしめていた。


 罪悪感は消えないけど、眞田くんへの愛が大きくなった。





 茜、ごめん。


 眞田くん、ごめん。




 あたし、やっぱり譲れない。眞田くんへの「好き」と幸せだけは。






 自分勝手で最低でわがままなあたしだけど
 たとえこれが間違った答えだとしても


 もしタイムマシンがあったら
 何度過去へ戻っても、同じことをしたと思うんだ。





「七倉…」


 ズタズタに引き裂かれた心であたしの名前を呼んだ眞田くん。





 好きなの。


 ただ純粋に、あなたのことが好きなの。




 どうかその想いが伝わりますように、とあたしはギュッと抱きしめる力を強くした。





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