純愛関係図―It is not love―




「一目惚れ、だったんだぁ」



 思い出すように、青い空を見上げながら優しく微笑んで結月は言った。




「きっかけとか…そんなのはないんだけど。
 ただ眞田くんのこと見た瞬間、ドキドキしたの」



「…そっかぁ」



「恋したの初めてだから…よくわかんないけど、毎日がキラキラしてる」




 なんて可愛らしい表現なんだろう。


 キラキラ、だなんて。



 私は、毎日が嫉妬やヤキモチや不安や涙で埋め尽くされて、確かに煌びやかではあったけど…そんな輝かしさ一瞬で消えちゃった。





 それほど、遥陽のことが好きで

 この幼馴染って関係がなくなればいいのに…って毎日のように思ってた。






「遥陽のこと好きな女子なんてたくさんいるんだから、頑張りなよ」



 …私も、その一人なんだけど、黙っておく。



 言いたくないんだ。


 言っても、待ってるのは…どうせ涙なんでしょ?



 だったら、言いたくない。結月を悲しませたくない…。




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