純愛関係図―It is not love―
…あぁ、どうしよう。
このまま沈黙が続くわけにもいかないしなぁ…。
「わっ、私さ!そこらへんにアイス屋あったから買ってくるね。味はなんでもいいよね。じゃ、いってきます」
もう自分でも何を言ったかわからなくなるほど、間がなく超速く喋った。
この場から早く逃げたい。
一旦頭を冷やしたい。
「…じゃあ、あたしも行く」
「え」
結月が「行こ」と私の腕を引き、流れ的に一緒に行くことに。
今は一人になりたい気分だったんだけどなぁ。
そんなことを言えるはずもなく。
私はされるがまま、結月に引っ張られながら歩いていた。
アイス屋に着き、チョコとバニラを二個ずつ買った。
「あのさ、茜」
表情がない結月が私にそう言ったのは、頼んだアイスが全て渡されてからだった。
いつもより低い声に、ドキッと恐怖心のようなものが飛び跳ねた。