純愛関係図―It is not love―





「し、ししし………」




「た、よね?」




「え?」





 キスしたって言うのが恥ずかしくてどもっていた私。


 そんな私の言った言葉に続くように、結月は言った。



 どうして知ってるの?





 真実だと確定した言い方。


 ま、まさかエスパー!?…なわけないですよね。はいすみません、今のはボケました。






「ごめん。茜と矢崎くんがキスしてるとこ見ちゃった…」







 あ。

 いつもの結月だ。




 恥ずかしそうに、そして申し訳なさそうに言う結月を見て思った。

 もう一度「ごめん」と言った結月に、私は謝らないでと首を横に振りながら言った。





「そ、っか…。見られてたんだ。はは、恥ずかしいな」






 ということは、遥陽も見てたのかな…?






< 119 / 298 >

この作品をシェア

pagetop