純愛関係図―It is not love―





「じゃあ帰ったらメールする」



「うんっ」




 矢崎への想いが膨らむ。


 矢崎からメール……。ただメールが届くだけなのに、こんなにもドキドキ胸が跳ねる。






「何話してたの?」



 矢崎の席を離れ、自分の席に戻ると、結月が話しかけてきた。



「デ、デートの約束ってやつをちょっとね」


「えーデートするの!?二人きりで!?きゃー、ラブラブだねぇ」



 肘で私をつつく結月。


 ら、ラブラブだなんて…。照れるなぁ。




「あたしも今度、勇気出して誘っちゃおっと」



「大丈夫~?固まったりしない??」



 ニヤニヤしながら私が意地悪で聞く。




「し、しないもん!頑張って好き好きアピールするもん!!」



 『もん』って…可愛いなぁ、結月。


 もうっ、こんな可愛い子、遥陽にはもったいないよ!!




 こんな一途で真っ直ぐで天使みたいな可愛い子……。

 本当に遥陽にはもったいないくらい。






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