純愛関係図―It is not love―
「――楽しかったぁ!!」
現在・午後3時頃。
私と矢崎は水族館内を一通り見終え、入口付近にあるベンチに座って一休みしていた。
「また来ような」
「…うん!」
矢崎の笑みが、眩しいくらい輝いてる。
多分矢崎には伝わってるんだと思う。私の感情の変化に。
「時間過ぎるのあっという間だったな…」
「新川進むの早ぇんだよ」
「そうかな?普通だと思うけど」
「カクレクマノミ見てると思ったら、もうアザラシを見てたしな」
そんなに進むスピード早かったかな?
矢崎の進むスピードが遅すぎるんじゃない?
…なんか笑っちゃうね。
こんな会話してても、何をしてても、矢崎がカッコよく見えちゃうの。
目がおかしいのかな?
恋は盲目っていうけど、本当だったんだな。