純愛関係図―It is not love―





「――楽しかったぁ!!」




 現在・午後3時頃。



 私と矢崎は水族館内を一通り見終え、入口付近にあるベンチに座って一休みしていた。




「また来ような」



「…うん!」




 矢崎の笑みが、眩しいくらい輝いてる。


 多分矢崎には伝わってるんだと思う。私の感情の変化に。





「時間過ぎるのあっという間だったな…」



「新川進むの早ぇんだよ」



「そうかな?普通だと思うけど」



「カクレクマノミ見てると思ったら、もうアザラシを見てたしな」




 そんなに進むスピード早かったかな?


 矢崎の進むスピードが遅すぎるんじゃない?



 …なんか笑っちゃうね。


 こんな会話してても、何をしてても、矢崎がカッコよく見えちゃうの。





 目がおかしいのかな?



 恋は盲目っていうけど、本当だったんだな。






< 144 / 298 >

この作品をシェア

pagetop