純愛関係図―It is not love―




「うん。そうする。
 …茜のこと、信じるよ」




 信じるという言葉が、鉛のようにズシリと重く感じた。



 応えなきゃ…。

 結月の「信じる」に、応えなきゃ。



 結月が私を信じてくれるんだったら、私は絶対裏切りたくない。






「ありがと、結月。私ができることならなんでも言ってね。
 例えばデートのお誘い、結月の代わりに言ったあげるよ?あとはね、今好きな人がいるか聞いてあげるよ?あとはあとはー」



「茜、ありがとぉ!茜が親友でよかった!!」





 他にできることはないか頭の中で探していたら、結月が嬉しそうに微笑みながら私に抱きついた。




「あたし、恋とか初心者だけど…両思いになりたいから…頑張る!!」



「ぅ、うん。結月なら両思いになれるって!」





 …私って、最低だな。



 こんな無邪気な幼い子供のように微笑んでる結月に、嘘ついてる。




 でも……こんな私を信じてくれてありがとう。


 友情は永遠モノだって、今度はそう思いたい。




 だから、私は――――恋愛を、この嫉妬ばかりしていた感情を捨てる。







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