純愛関係図―It is not love―





 数分経過し、ようやく破れた二人のポイ。


 けれど、二人が手に抱えているお椀には、三匹ずつ金魚がいた。




 すごい!

 私なんて一匹も取れなかったのに……。






「「ん」」






 はぁ…とまたため息をついた私の前に、遥陽と矢崎は照れくさそうに差し出したのは、三匹金魚が入った袋。



 え…?





「欲しかったんだろ?」



「やるよ」





 私のために…?――なんて、まさかね。


 それでも………嬉しい。





「ありがとう、遥陽。矢崎」





 それにしても優しいなぁ、二人とも。






「結月、よかったね」





 結月のために金魚をとってあげるなんて。







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