純愛関係図―It is not love―




 私が結月に金魚あげたいって気持ちが伝わったのかな?


 嬉しいなぁ……。




 結月のために、こんなに一生懸命になってくれてすごく嬉しい。





「え…?」


 満面の笑みで言った私の言葉に、結月はポカン…としていた。




「? どうしたの?結月」


「……え、えーと……」



 結月は私から遥陽と矢崎に目を向けた。


 どうしたんだろう。




 結月につられて、私も遥陽と矢崎を見た。



 二人ともなぜか、驚いた表情をしている。

 なんで?




「茜、やっぱり鈍感だね…」



「なんで今、鈍感って言われなきゃいけないの!?」




 意味わかんないー。


 結月は苦笑しながら、おずおずと遥陽の手から金魚を受け取った。





「あ、茜。あたし二つもいらないから、矢崎くんの分は茜がもらいなよ」






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