純愛関係図―It is not love―




 わ、私が…?



「えー、いらないよー。すぐ死んじゃうし」



 あははっと笑いながら、手を振って言う私。


 それを聞いた遥陽と矢崎は、なんだか落ち込んでいるようだった。





「ねぇ、結月。二人どうしたんだろうね」


 コソッと結月に言うと、



「茜……。鈍感なところも可愛いよ」




 と意味不明な返しがきた。



 は…?

 だからなんで鈍感が出てくるのさ。



 私が首を傾げると、結月は苦笑いしながらポンポンと私の肩を軽く叩いた。






「新川、俺も金魚いらないからやるよ」



「えーでも……」



「いいから」





 半ば強引に、矢崎は私に金魚を渡した。


 しょうがないなぁ…。



 もらっとこうかな。

 矢崎からの、だしね。





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