純愛関係図―It is not love―
「遥陽…?」
遥陽のそんな表情、見たことない……。
心配なって声をかけると、遥陽は矢崎と手を繋いでない方の腕を掴んだ。
グイッ
遥陽は何も言うことなく、無理やり私の腕を引っ張って歩き出した。
え、ちょ…!
「遥陽、待って!」
痛い…。
強く握られた腕。
その腕からは、少し痛みが。
こんな遥陽、初めて……。
矢崎は私から手を放し、私は引っ張られるがまま遥陽に着いていった。
振り返ったとき見えた矢崎は、すごく哀しそうだった。
「遥陽……ねぇ、遥陽!矢崎おいてっていいの!?ねぇってば!!」
私はずっと、矢崎といたいのに。
遥陽、聞いてよ……私の声を。
結月はどうしたの?どうしてそんな強引に腕を引っ張るの?矢崎をおいていっていいの?どうしてそんな顔をしているの?
ねぇ、なんで……?