純愛関係図―It is not love―





「遥陽!!!」





 グッと私の腕を掴んでいる遥陽の腕を引っ張り、無理やり足を止めた。


 気づけば、待ち合わせ場所の鳥居の前。




 ここに戻ってきたんだ……。






「わ、悪ぃ…」



 ハッとし我に返った遥陽が、すぐ私の腕から手を放し謝った。


 らしくない、遥陽。



 そんな遥陽を見て、心配になる。






「なにかあった?」



「……」





 私が何度聞いても、遥陽は黙ったまま何も言わなかった。


 言ってくれなきゃわかんないのに。




「………結月と矢崎のところに、戻ろうか」




 私が優しくそう言いながら、鳥居を通り過ぎようとした。


 瞬間、また遥陽が私の腕を引っ張った。そのせいで、私は少しそりながら足を止めた。



 は…るひ?






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