純愛関係図―It is not love―




「…す…き……?」




 私のことが…好き?


 冗談か何かかと思ったが、遥陽の真剣な顔を見てそれはないと確信した。




 そんな……。


 頭に過ぎった中学の頃の記憶。



 また同じ目に合うの…?




 また恋愛で、大切な親友を失うの?




 ――そんなの、嫌だ。







「――あ、かね」



「茜……」






 背後から聞こえた二人の声が、私の心臓を驚かす。


 どうしてここに……。





「矢崎…、結月……」





 もしかして、聞かれてた?


 遥陽からの告白……。






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