純愛関係図―It is not love―




 恐い。


 結月に裏切ったと思われたらどうしよう。



 手が震える中、結月は口を開いた。





「茜」



「…な、に…?」





「ごめんね」





 え?


 何を言われるかビクビクしていた私は、結月の言葉に驚いた。



 なんで謝るの?





「あたし、知ってたんだ。茜が眞田くんのこと好きなこと」



「え…?」




「だけど、あたし……最低なことした。わざと応援してくれるように仕向けた。ごめんね、茜。
 でも、もういいの。自分の気持ちに正直になって?」





 結月……知ってたんだ。


 私が遥陽のことを好きと思っていたこと。




 でも、違うの。

 遥陽への想いは、偽物だったの。





< 220 / 298 >

この作品をシェア

pagetop