純愛関係図―It is not love―
感じていた予感は、花火が終わると同時に消えた。
四角関係は、ついに壊れた。
一人一人の薬指についていた赤い糸は、プツリと切れ、どこにも繋がっていない。
涙だけが止まらなく、切ない想いを抱えていた。
私にも、結月にも、矢崎にも、遥陽にも。
私の泣く姿を見て、遥陽は薄々感じていた。
私の想いに。
けれど、気づいていないフリをした。
自分が幸せにしたいと、心の底から思っていたから。
簡単にあっけなく、四角関係が崩れ、私たちの胸を締め付けられた。
その日見せた最後の表情は、誰ひとりとして心から笑っていなかった。
しょっぱい気持ちが溢れる心。
四角関係の終わり。