純愛関係図―It is not love―
帰り道、ずっと我慢していた涙がとうとう流れた。
七倉と途中で別れてから、ひとりで歩いていた帰り道。
遠ざかっていく祭りの音が、まだ耳に残っている。
夜空を見上げながら、空いっぱいに散らばっている星を眺めていた。
頬が涙で濡れる中、俺は必死に消そうとした。
新川のことが好きという、淡い恋情を。
けど、無理だった。
忘れることなんて、無理だった。
それほど新川のことが好きで、失恋してもなお溢れる想いを止められなかったんだ。
涙が次々と流れ落ちる。
ダセぇな俺。
涙を止める術がわからない。
本当は感じてたんだ。
こうなる予感を、…ずっと。
その予感が、まさかこんなにも辛いものだったなんて…。
人を好きになる辛さが、胸に刻み込まれた。