純愛関係図―It is not love―
涙が絶え間なく流れ落ちる中、俺は肌寒い夜の風を肌で感じながら歩き続けた。
新川の本当の想いを知らずに、ただただ胸の苦しさに耐えていた。
――最悪だった夏休みがついに終わった。
夏休みの間、新川とも遥陽とも会わなかった。
会いたくなかった。
どんな顔をして会えばいいのか、わからなかったから。
笑顔なんて作れる気がしない。
夏休み中ずっと想ってた。消えずにずっと、心に残っていた。
新川のことが好き。
その気持ちが色あせずに、そのまま。
だから余計、会いたくない。
顔を見れば、言ってしまいそうになるから。
『新川のことが好きだ』
『諦められねぇ』
そう言って、抱きしめてしまいそうになるから。
奪ってしまいたい。もう一度、彼女になってほしい。
失恋が、欲求をさらに大きくさせたんだ。