純愛関係図―It is not love―





「サッカー、頑張ってね」





 新川の声とか、表情とか、動作とか、全てに胸が跳ねて、瞳に星が降ったような感覚になった。



「お、おう」


「でも、怪我しないでねー」



「もうしねぇよ」




 もっと一緒にいたい。


 近くにいたい。


 そばにいたい。



 新川のことが、知りたい。





 初めて想う気持ちばかりが心に舞い込んで、戸惑う。


 けど、素直に受け止めてる自分もいた。



 …本当に人って、一瞬で恋に落ちることができるんだな。






 初めて、人を好きになった。


 初めて、恋に落ちた。





 たった10分程度の時間だったけど、新川のことが好きになった。



 夏のあの日のことは、きっと一生俺の大切な思い出だろう――







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