純愛関係図―It is not love―





 だけどその分、強くなれた。


 新しい想いを知った。




 その証拠に、ほら。

 遥陽はもう、前へと進んでる。






「遥陽、手、繋ごっか」



「は?」





「だって――今は私、遥陽の彼女でしょ?」






 今だけは、遥陽の隣にいる。


 そして家に着いたら、今度は幼馴染として遥陽の隣にいるよ。




「それにね、…久し振りに手、繋ぎたくなったの。昔みたいに」




 私は涙を拭いながら、右手を差し出す。


 遥陽は目を丸くしていた表情から、優しげな笑みに変わり、「しょうがねぇなぁ」という顔で私の手に自分の手を重ねた。




 懐かしい体温と、温もり。

 幼い頃は、こうやって毎日のように手を繋いでたっけ。






「…遥陽、本当にありがとう」







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