純愛関係図―It is not love―





 一方通行ばかりの片思い。


 煌びやかだけじゃない切ない恋。




 恋愛をして、全部楽しかったわけじゃない。


 辛いこともあったし、泣きたい気持ちにもなった。


 だけど、それを超えた先にあったのは――真実の絆と純粋な想い。






 バイバイ、偽りの恋。




 私はずっと願ってる。

 大切な人が幸せになれることを――。





 たとえ今はバッドエンドでも、いつかはハッピーエンドになってくれることを信じてる。







 絡みに絡み合った複雑な四角関係が、もうすぐ壊れようとしていた……。








「『泣いてると幸せが逃げちゃうから、笑って』」



「え?」



「…だから、笑うね。遥陽から返された言葉、ちゃんと心に大事に閉まっとくから」






 私は遥陽にそう言って、へへっと笑ってみせた。


 並んで歩く最初で最後の“恋人”という関係での帰り道。






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