純愛関係図―It is not love―
「電話かメールで、新川に俺がここにいるって言わなきゃな…」
まだ整っていない息の中、俺はポケットからスマホを取り出そうとした。
……って。
スマホベットの上じゃーん!!
ミスった。完璧ミスった。ありえねぇ。
なんであの時俺、ベットに投げたんだー!!??
今から戻るとさらに疲れるし、せっかく家に着いたのに。
もう走る気力すらない。
ていうか動きたくないってのが本音だ。
今すぐ、本当の気持ちを伝えたい。
そして、茜の本当の気持ちが知りたい。
そんな気持ちが、全身を駆け巡っていた。
俺は深い深呼吸をしてから、呼吸を整えた。
そして、大きく空気をすぅ…と吸って、
「茜ー!!!!!」
近所迷惑になるほど大きな声で叫んだ。