純愛関係図―It is not love―





「『幸せになれよ』とか、嘘ばっか言った!
 俺、……お前が俺じゃない別な奴と幸せになられるの、すっげー嫌だ!!」





 素直に思ったことをぶつけるのは、正直恥ずかしいし引かれたら嫌だ。


 だけど、ぶつけるのは悪いことじゃない。



 逆に、相手の思いを知れるいい機会。いいチャンスだ。







「俺が……自分で幸せにしたい!!!」




「矢崎…」







 驚きを隠せないと言った表情で、俺を見つめる新川。


 新川のことを下の名前で呼ぶたび、心臓がうるせぇほど鳴り響いて、多分顔が真っ赤になってる。


 でもそれは、それほど大事な名前だからなんだ。







「本当は、遥陽に渡したくなんかねぇ!!
 茜が遥陽のこと好きだって思って、自分の気持ち押し殺したけど……」



 けどもう、そのリミッター解除していいよな。





「なあ、茜!教えてくれよ。
 茜は……誰のことが好きなんだよ!!」








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