純愛関係図―It is not love―




「…はいはい。ありがとね」



「嘘じゃないんだからね!信じてよ~」



「信じました、信じました」



「……嘘だぁ」




 結月、一回鏡見てきたら?


 私よりも結月のほうが可愛いって、一目瞭然じゃない。



 クレープを全部食べ終え、私はフッと口元を緩めた。




「美人って言ってくれてありがと。でも、それは天と地がひっくり返ってもありえないことだから」



 あとここクリームついてるよ、と自分の口元を差しながら私は付け足して言った。


 ゴシゴシとクリームを取った結月は、私のことを見てため息を吐く。





「…この無自覚め」


「無自覚?それを言うなら結月でしょ」


「あたしは違うー!」


「違わない」




 第一、結月なんて先輩から後輩まであらゆる男子から告られてるじゃん。


 私なんて、数え切れるくらいだよ?



 そりゃ自分から言うのは初めてだったけど―――……ってそっか。





 私、初めてだったんだ。

 自分から告白するの、初めてだったんだ。






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