純愛関係図―It is not love―
どうして、親友と好きな人がかぶっちゃったんだろう…。
どうして私は、さっき「私も好きなんだ」って言えなかったんだろう…。
無意識に私は、…恋愛より友情を選んでたってこと?
「あ、ごめん。あたしもう帰らなきゃ。今日用事あって…。ごめんね!
明日クレープ奢るから」
「そんなのいいって」
「じゃあね~」
「バイバイ」
結月がいなくなって、ポツン…と取り残された気持ちになった。
「悔しい……」
なぜか、言ってしまっていた。
結月に嘘ついて、素直になれなくて、……悔しい。
私、最低じゃん…。
瞳に、涙が溢れる。こぼれないように、グッと目に力を入れる。
――ガラッ
すると、教室の扉が突然開いた。
驚いて、目に入れていた力が緩み……涙がひと粒頬を伝った。
「新川?何してんだよ……って、泣いてんの!?」