純愛関係図―It is not love―






「…二人のこと、気になんのか?」



 空を見上げている矢崎が私に聞き、ドキッと鼓動が跳ねる。





「気になるっていうか……うまくいくかなぁって」


「ふーん」




 ラブラブになってくれれば、嬉しいし…。


 さっきの胸の痛みは、恋の病じゃない。恋の病なんかじゃ、ない…。






「ねぇ、矢崎。遥陽は知ってるの?私たちが付き合ってること」



「あぁ、知ってるよ。俺が教えたんだ~」



「そっか。ありがと」



「…怒られると思ったから、ホッとした」



「怒らないよ!」





 感謝してるよ…。


 自分から言うのは、少し恥ずかしいしちょっと寂しいもん。





「いつ、話したの?」


「付き合ってすぐ」


「早っ!」





 付き合ってすぐって…、カレカノになったあと部活に行って話したってこと?


 やることが早いなぁ。





< 64 / 298 >

この作品をシェア

pagetop