愛すと殺すと
「その元気分けて欲しいわ。
昨日なんか4発しか出なくて「先輩黙れ」
むむぅ…と唸る先輩。
「しっかし……心配症だねあんたも」
「なんでですか?」
「浮気じゃねーんなら友達かなんかだろ?心配する必要ねーじゃん」
「まあ、そーなんですが…」
友達がいなかった千晶だから心配するのだ。
「ヤンデレなんです、彼女」
「マジで!?」
「…なんで食いつくんすか」
「いや、ちょっと興味がある…」
あのねぇ。
先輩のヲタク能に辟易しつつ。
「大変っすよ?包丁突きつけられたり、鏡割って喉に突きつけられたり」
「おぉヤンデレ」
「でもまあかなり可愛い方で、たまに甘えてき…」
あれ?
「お昼なんかも二人で食べてまして」
おかしい。
「最近はクラスメイトに嫉妬してるぐらいで……」
「布留…」
お前そんなキャラだっけと顔で言う。
俺だってビックリだ。
「お前、本当に彼女が好きなんだな……」