愛すと殺すと
◇◇◇

走った。


バイト先から学校まではそんなに距離はなく、時間にして徒歩6分と言ったところ。


それをダッシュで行き、校門を潜る。


校舎に入り、下駄箱やらなんやらを無視して走る。

靴下で走ると、滑った。


が、ここは根性で行くべきだと思う。


『倒れたぁ?い、行ってこい!

あ?仕事?早退でよくね?』


そう送り出してくれたパイセン先輩の優しさを噛みしめつつ、保健室へ。

一階だしすぐだ。


ガラ、と失礼しますもなく入る。


「布留っ」


先生がいつになく慌ててる。



保健室を見回すと、ベッドの一つが膨らんでた。



それに向かって歩くと、案の定千晶がいた。



「千晶?」



声に反応したのか、ビクッと起き上がる。

きょどきょどと周りを見渡し、俺を見てビクッと肩を上がらせた。


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