愛すと殺すと


「…じゃ、重いついでに」


ペタペタと格好と反比例したサンダルを鳴らし、ベッドの前に立つ。


「ぅおらっ」


勢いよく純白のベッドを蹴り倒した。


ズンン…と尾を引く砂埃と音と驚いて腕に抱きついてきた千晶の中。


「…あ」


そして、ベッドの中にいるやつを認識する。




「…あ…」




千晶みたいな声を発して、なぜか枕を抱えてる彼女。


制服のまま、いつもの眼鏡と二つ結びで呆然としている。


「…な」


眼鏡の奥の目が大きく開かれた。


「…な、なななななっ」


みるみる顔を真っ赤にして。



「な、なんでっ…あけっ」


「はーい、落ち着けぇー」


頭をポン、と叩く先生。


「せんせ…なん、えぇ!?」


「はい、ご挨拶は?」


「…ぉはよーございます…」


ここで変な律儀さを見せつけられた。
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