愛すと殺すと
◇◇◇
旦那様は、私が成長すると共に私への興味を無くした。
ロリコン好きだったし、いいやって思ってたけど、かわりにご主人様ができた。
旦那様の息子で、私と11歳差。
私の束縛感が強くて、お稽古もいっぱいさせられた。
命令に従わないといっぱいいっぱい殴られて、怖かったから従った
今日、たまたまお片付けをしてたら、蒲公英園のバッグを見つけてしまった。
それをみたら、お兄ちゃんや千晶ちゃんに会いたくなって。
屋敷からこっそり抜け出してしまった。
最初は見つからないかヒヤヒヤして。
GPSが埋め込まれてる太ももを引っ掻いて取り出そうとしたりしたんだけど、無理だった。
でもこのGPS、軽量化をしすぎて高性能じゃないらしいの。
大まかな町ぐらいしか特定されないのは都合がよかった。
私は、お兄ちゃんたちのいる町に着くと、真っ先に隠れた。
町がわかったのは、ご主人様が教えてくれたからだ。
「ご主人様ぁ」
「なんだいメイ?」
「お兄ちゃんに会いに行きたいですぅ「ふざけるな」
……。
「俺意外の男に会いに行くと言うのか?アイツのすむ汚れた哭ノ海町に…!聞くと寮生活だそうだな、貧乏人が。メイ、お前はこの俺のメイド兼婚約者なんだ、わかるな?貧乏人のすむ町にわざわざ出向こうという考え方を捨てろ。いいな。お前は私立宝珠学園などにわざわざいく必要はないんだ。メイはただ俺のために奉仕し、生きるだけなんだ。わかるな?わかったらさっさと家庭教師が来る前にヴァイオリンの練習をするんだ」
「はぁい♪」