愛すと殺すと
「そうそう。それで始めようってことになったってわけ」
「そっか…そうだったですか…」
幸せならよかった。
求め続けるぐらいがちょうどいいのかも。
間違いなくあの頃は不幸で幸せだった。
求め続けるぐらいに、幸せで。
いくら入れても瓶が埋まらなかった。
「私も幸せですよ、それなりに」
だってお兄ちゃん達っていう幸せを求めたんだから。
ご主人様に愛されて、幸せなんだ。
「そっか、ならよかった」
「鳳紀君に会いたかったです」
「貪欲」
「知ってます」
夜中に笑うあうなんて、久しぶりだった。