愛すと殺すと
「あったりめーだ!
そーですよー、私のしんせつなんてどーせ役に立たないゲスいことだらけですよーだ」
「先生拗ねないで、いい加減めんどい」
「親切ついでにこれあげる。
ご主人様って単語に監禁って聞いたらこれだよなー」
「…手錠」
「わー!千晶陽に逮捕されちゃうー!ロックオン☆されちゃうよー!」
なんでちょっと嬉しそうなんだ。
「あ、あ、返しちゃうの?」
「…千晶、お前逮捕されたいのか?」
殺人未遂罪なら通るぞ。
「千晶の心はもう陽に逮捕されちゃってるのです!」
頭悪い会話をしてしまったと、ようやくここで自覚した。
「じゃ、先生」
「うーい、いってらっしゃーい」
バイバーイと手を降られ、教室を目指す。
おんなじ教室に幸せを感じた。