愛すと殺すと
ぴゅーっと逃げるように帆音ちゃんのからだに隠れた。
化粧のにおいに食欲減退。
いいダイエットになるなぁとか思ってる自分がいた。
「浅間ぁ、確かにみぃはかなり可愛いけど、ダメだよ?
この子彼氏もいない処女なんだから」
「それさぁ、本当?処女なの?」
「……うぅ」
恥ずかしくて仕方がないよう、嫌だよう…みたいな顔に、嬉しそうな顔をするチャ…浅間。
「おぉ!」
「浅間になんかみぃの処女あげないからっ」
キャハハハハッと笑う帆音ちゃんに、気持ち悪いなぁと冷めた感情が芽生えた。
…処女なんて、何年前に捨てたんだろう。
「ほ、帆音ちゃん…売店いこ?」
「あーはいはい、行こう行こう!じゃーね、浅間っ」
あ、思い出した。
浅間ってあれだ、処女狩りで有名な…
気持ち悪いなぁ、やっぱり。
人って本当に、気持ち悪い。