愛すと殺すと
ストーカー2
◇◇◇
「なんで?」
牛乳をおひげにしながら、イチゴのカップから顔をあげる。
え。
「いや、寂しくないかなーって」
「なんで?陽といて寂しいわけないよ」
そう
有言実行の俺は、朝早速聞いてみたのだ。
『幸せ報告会をしないか』、と。
そしたらこの反応が帰ってきた。
「なに?陽は幸せじゃないの?
千晶といて?」
「いや、その」
卵かけご飯をあむっと食べて言葉を濁す。
「なぞの空虚感が」
「なに?虚しいってゆーの?千晶といるのに?」
「えっとその…」
ガタッと勢いよく立ち上がって、お味噌汁が溢れる。
ツカツカと立ち上がって向かいに座る俺を目指す。
手に武器はない。
だが…
命の危険を覚え、本能的に目を閉じた。
「…!?」
そんな俺は、なぜか暖かさに包まれた。
それが抱き締められたと認識するまで、かなりの時間を要するのは境遇ゆえだろうか。
それとも、千晶だからだろうか。
「ちあ…」
「あのね陽」