初めては、あなたと……


『でも、びっくりしたな〜。』





『ん?なにが?』




『だって、眠らせるために使った薬、弱い奴なのに余裕で4時間寝てるんだもん………ふふっ』



うそっ!



でも、確かに、桜の木に向かうときはまだ太陽が照り付けていたけれど、目覚めた時には………


もう、辺りは真っ暗でした。






あっ、そういえば。




『わたし、なんでウェディングドレスを着ていたの?』


『それは、もちろん俺が着替えさせたんだ。』


蒼太さんの言葉を聞いて、顔が一瞬にして真っ赤になりました。
『なっ、な、なんで蒼太さんが?』


蒼太さんの顔は、にやりと笑い


『いいだろ?べつに、裸なんて何度も見てるんだから』


はぁ、なんてデリカシーがないやら。


でも、今日は特別に許しました。


特別です。


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