初めては、あなたと……

みんな、学校、仕事へと家を出た。




ママは、


『じゃあ着替えてきてね？ちょっと出かけるから。』





『うん』



と返事をしたけれど、どこへ行くのだろう。


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歩いてきたところは、丘の上の大きな桜の木のあるところ。


いまは、もう散って緑の葉が生い茂っている。



その、手前にはベンチがあり私が座ると、ママも座った



『心羽には、一人だけでも守ってくれる人はいる？』



守ってくれる人……………

そう言えば、向かいの家の中2の先輩が私を気にして、たまに教室まで見に来てくれる。



まぁ、そのせいで余計いじめられてるけれど………

私には、まだ守ってくれる人がいる、ということが嬉しかった。



『向かいの家の先輩が守ってくれるよ。ていうか、たまに教室を身に来てくれる。』


『そう…その人、大切にするのよ。大事にするのよ。
毎日、毎日、ちゃんと感謝しなさい。』