君といる幸せ
着いた先はというと…。
「第二保健室?」
「あぁ」
「勝手に入って良いんですか?鍵だって…」
「鍵ならある。ほら…」
律はポケットから鍵を取り出すと、柚姫に見せた。
そしてそのまま鍵穴に差し込み、中へと入って行った。
中に入ると、律は鍵を閉めた。
「うわ…病院の匂いがする」
「まぁ、ここは普段薬品庫としてか使ってないからな」
「なるほど…。でも、何でベッドやソファー、それにマグカップまで置いてあるんですか?」
「それは、俺がよくここでサボったり、ここへ逃げ込んでるから」
「逃げ込む?」
「あぁ」
律はソファーに腰掛け、それ以上は何も答えなかった。
それにつられるように、柚姫もソファーに座った。