君といる幸せ
それから5人は、さっきとは打って変わって和やかな雰囲気の中、ご飯を食べ始めた。
「あれ?りっくん。もうお弁当食べ終わったの?」
「ん?あぁ…」
「お弁当の量、足りない?」
「いや、そんなことはない」
「でも……」
「律は女の子達から逃げるために、早く食べ終わるのが習慣化しちゃってるのよ…」
「えっ?」
「早く食べ終わらないと、女の子達が集まって来ちゃって囲まれて大変なことになるんだ。律はそれを回避するために、早く食べて教室で寝るか、この屋上に逃げ込むんだ」
「……」
花菜は隼大の言葉に、心配そうな表情で律のことを見た。