君といる幸せ
時の流れとは本当に早いもので、あっという間に卒業式当日になってしまった。
卒業式を終えた律は隼大と一緒に屋上にいた。
「卒業か…」
「早かったな」
「あぁ…」
「この3年間、振り返って見ると、律の保護者としての立場が多かったな~って思うんだけど、お前、どう思う?」
「…どういうことだよ?」
「あ、やっぱり気付いてなかった?女の子が俺によく、律は何処にいるんだって俺に訪ねてきてたんだよ。お前よくサボってるから…」
「……」
「まぁ、律は全く近付けないオーラを醸し出してたから、必然的に俺に近づいてきたんだろうけど」
「…俺の知らないところで、そんなことがあったんだな…」
「まぁな。ま、俺は気にしてないから良いけど」
そう言うと隼大はニヤリと笑っていた。